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<金賞> 受賞

「密着!!うりぼうの1日」

矢野 誠人

矢野 誠人さん コメント

「この度はこのような栄えある賞を頂きまして、ありがとうございます。僕がこの賞を頂けたのも、今までずっと支えてくれた家族と、ずっと被写体として撮らせてくれたイノシシたちのおかげだと思っています。この場を借りて、感謝したいと思います。僕がずっとイノシシを撮ってこられたのも、もちろん支えてくださった方たちのおかげでもありますが、昔からずっと、一つのことを極めたいという想いがありました。加えて、家の近くに六甲山という山があり、そこでずっとイノシシの撮影を続けてこられたということが、一つ大きな点かなと思っています。僕は以前保育士をしていたこともあり、いつか子どもたちに伝えるものをなにか形にしたいなと思っていました。このような写真絵本という残せる形で賞を頂けたことを、本当に嬉しく思っています。これからもいい作品を撮っていけるように、精進していきますのでよろしくお願いいたします。ありがとうございました」

審査員 講評

林 義勝 さん

写真家

矢野さんの受賞の挨拶を聞いて、「あぁこういう人だからこういう写真が撮れたんだ」と思いました。やっぱり、写真は人間性が出るんですね。撮る人の人間性が全部写真に反映されるんです。僕は最初、矢野さんの写真を見たときに、「これはどうやって撮ったんだろう」と感じました。どこかの施設や動物園で人が飼育しているイノシシの家族を撮ったのかなと思ったんです。それはなぜかというと、あまりにも自然な姿を捉えていたんですね。でもよく見ると、すべて自然の背景でした。それでなんでこんな写真を撮れたんだろうと思いました。写真というのは、撮る側と撮られる側の関係が成立しないと写らないんですね。野生動物というのは非常に警戒心が強いですから、逃げたり、襲ってきたりします。でも、本当に自然な表情を捉えているというのは、やはり矢野さんの動物に対する非常にすばらしい愛情があったことで、撮ることが叶ったのではないかと思います。改めて、この動物の家族を通して、家族愛のすばらしさというものを、本当に感じました。本当に金賞にふさわしい、すばらしい作品だと思います。おめでとうございます。